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唐澤貴洋殺す
2023/09/19(火) 21:39:33 ID:o+1GjTBL
大学に爆破予告ファクスを送ったとして「恒心教」を称する男2人が威力業務妨害容疑などで逮捕・起訴された事件で、うち1人が19日、弁護士を脅迫する内容のファクスを送った疑いで警視庁に再逮捕された。
事件について警視庁に情報提供したという男性が朝日新聞の取材に応じ、「私もネットで誹謗(ひぼう)中傷の被害を受けたことがあり、許せなかった」と話した。
男性は匿名で報じることを条件に取材に応じた。男性は仕事の傍ら、2010年代半ばから「恒心教」に関連するツイッター(現X)のアカウントをフォローし、犯罪行為の形跡がないか監視していたという。
今年1月、爆破予告ファクスに関するやりとりをしている二つのアカウントを見つけた。うち一つの投稿をたどると、他人の家の敷地に入ったり、映像作品を違法にアップロードしたりしたことをほのめかしていた。
男性はこのアカウントや投稿に関する情報を集めた。「恒心教」コミュニティーで目立たないように。「スパイ活動」のようだったと振り返る。
3月になり、警視庁捜査1課に連絡した。「すぐに話が聞きたい」と折り返しがあり、集めた記録を提供した。
捜査関係者によると、男性が突き止めた二つのアカウントは、無職の大熊翔被告(26)=威力業務妨害罪で起訴=と、東京農工大大学院生の佐藤直被告(22)=威力業務妨害罪などで起訴=がそれぞれ使っていたものだった。警視庁は投稿を参考に、防犯カメラ映像の解析などから、他人の家の敷地内に侵入したとして佐藤被告を邸宅侵入容疑で6月に逮捕した。
爆破予告ファクス事件では送信に匿名化システムが使われ、捜査の難航が予想された。ある捜査幹部は「男性からの情報提供が大きかったのは間違いない」と振り返る。
男性の行動の背景には、過去にネットで誹謗中傷を受け、「炎上」をした経験がある。爆破予告事件でファクスに勝手に名前を記された唐澤貴洋弁護士は、「恒心教」の攻撃対象になり、事務所にも脅迫ファクスを送られていた。その姿が自らに重なったという。
男性はささいなトラブルから「炎上」し、精神的に追い詰められた。警察に相談したが、当時は話を聞いてくれなかったという。「自分で戦わないと」と男性は文献を読みあさり、匿名化システムを含め、ネットの知識を身につけた。ネットで誹謗中傷の被害に遭う人が泣き寝入りしない世の中になることを願って。
ネットでの誹謗中傷は、匿名化システムが使われれば加害者の特定は難しく、今回のように立件されることは珍しいのが実情だ。匿名化システムが海外の民主化運動などで有意義に前向きに使われていることは知っている。ただ、男性は「犯罪など悪い目的で使われることが大半ではないか」と言い、少なくとも公益性があるサイトやサービスについては、匿名化システムからのアクセスを遮断するような法律を作るべきだと言う。
恒心教を称する人たちによる誹謗中傷は、もちろん許せない。ただ、長く恒心教の監視を続けるうち、そのコミュニティー自体が彼らにとっての居場所になっているのでは、と感じるようにもなったという。
「孤独感があって、誰かをつまはじきにすることでしか解消されないものがあるんだと思う」
事件について警視庁に情報提供したという男性が朝日新聞の取材に応じ、「私もネットで誹謗(ひぼう)中傷の被害を受けたことがあり、許せなかった」と話した。
男性は匿名で報じることを条件に取材に応じた。男性は仕事の傍ら、2010年代半ばから「恒心教」に関連するツイッター(現X)のアカウントをフォローし、犯罪行為の形跡がないか監視していたという。
今年1月、爆破予告ファクスに関するやりとりをしている二つのアカウントを見つけた。うち一つの投稿をたどると、他人の家の敷地に入ったり、映像作品を違法にアップロードしたりしたことをほのめかしていた。
男性はこのアカウントや投稿に関する情報を集めた。「恒心教」コミュニティーで目立たないように。「スパイ活動」のようだったと振り返る。
3月になり、警視庁捜査1課に連絡した。「すぐに話が聞きたい」と折り返しがあり、集めた記録を提供した。
捜査関係者によると、男性が突き止めた二つのアカウントは、無職の大熊翔被告(26)=威力業務妨害罪で起訴=と、東京農工大大学院生の佐藤直被告(22)=威力業務妨害罪などで起訴=がそれぞれ使っていたものだった。警視庁は投稿を参考に、防犯カメラ映像の解析などから、他人の家の敷地内に侵入したとして佐藤被告を邸宅侵入容疑で6月に逮捕した。
爆破予告ファクス事件では送信に匿名化システムが使われ、捜査の難航が予想された。ある捜査幹部は「男性からの情報提供が大きかったのは間違いない」と振り返る。
男性の行動の背景には、過去にネットで誹謗中傷を受け、「炎上」をした経験がある。爆破予告事件でファクスに勝手に名前を記された唐澤貴洋弁護士は、「恒心教」の攻撃対象になり、事務所にも脅迫ファクスを送られていた。その姿が自らに重なったという。
男性はささいなトラブルから「炎上」し、精神的に追い詰められた。警察に相談したが、当時は話を聞いてくれなかったという。「自分で戦わないと」と男性は文献を読みあさり、匿名化システムを含め、ネットの知識を身につけた。ネットで誹謗中傷の被害に遭う人が泣き寝入りしない世の中になることを願って。
ネットでの誹謗中傷は、匿名化システムが使われれば加害者の特定は難しく、今回のように立件されることは珍しいのが実情だ。匿名化システムが海外の民主化運動などで有意義に前向きに使われていることは知っている。ただ、男性は「犯罪など悪い目的で使われることが大半ではないか」と言い、少なくとも公益性があるサイトやサービスについては、匿名化システムからのアクセスを遮断するような法律を作るべきだと言う。
恒心教を称する人たちによる誹謗中傷は、もちろん許せない。ただ、長く恒心教の監視を続けるうち、そのコミュニティー自体が彼らにとっての居場所になっているのでは、と感じるようにもなったという。
「孤独感があって、誰かをつまはじきにすることでしか解消されないものがあるんだと思う」